中学受験

計算ミスの原因はだいたい皆さん同じで、「つい頭の中で処理してしまおうとすること」と「式を省略してしまうこと」が多いです。スピードを重視するあまり、ついつい慎重さが軽視されてしまうんですね。
塾の先生や親御様から「計算ミスはもったいない。絶対したらあかん。」とよく言われるものの、ご本人も何をして良いか分からずに困っているため、なかなか改善は難しいところです。
そこで、以下の3点を徹底していただきます。
①広いスペースで書く
②逆に時間をかけて解いてもらう
③難しい問題は思い切って捨てる
①問題の横などちょっとしたスペースに計算過程を書く方がおられます。狭いスペースに書くことで筆算や字体が崩れてしまい、自分の字を見間違えてしまうというミスが起こります。
広いスペースで書くようにしましょう。無意識のうちに字体が大きくなって見間違いが減ることがよくあります。日頃の練習でもノートに小さい字で詰め込んで書くのではなく、大きく書きましょう。
②見間違い、転記ミス、暗算ミスが起こる一番の原因は、焦りにあります。計算は短時間に終わらせて先の問題のための時間を稼ぎたい、という気持ちはとてもよく分かります。
しかしスピード重視の結果、慎重さが欠けてしまい、ミスにつながってしまいます。
ここであえて時間をかけて解いてもらいました。「時間をどれだけかけてもいいので、その代わり絶対間違えないようにしよう」と声かけのうえで。
時間をかけると当然みんな正解します。この時、とても慎重に取り組んでくれています。
③焦りを防ぎ、計算に時間をある程度割くために、初めから捨てる問題は決めておきましょう。特に正答率が数%のような公開テストの最後の問題などは初めから解かず、その分を計算の時間に充てます。
これらを意識して何回か練習を続けていくうちに目の前でのミスが改善されてきました。
次はこれを習慣化させましょう。
宿題はノートに1問1ページで、問題数は厳選して少なめに。そして解答は渡さない。指導時に答え合わせをして、全問正解できていることを一緒に確認します。
これを継続して進めたところ、結果としてミスは大部分改善されてきました。
ミスがなければ自然に点数は上がります。点数が上がると自信につながります。自信を持つことで落ち着いて問題に取り組めるようになります。するとミスをする確率が減ります。